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2024.04.02
相談員ブログ

疥癬について

【疥癬とは】
疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニ(疥癬虫)が、人の皮膚に寄生して起こる、かゆみを伴う皮膚の病気です。
直接的に肌から肌、または衣類やリネン類を介して人に感染します。
疥癬には通常疥癬と角化型疥癬(ノルウェー疥癬)の2つのタイプがあります。
疥癬は高齢者施設や病院で集団発生することがあります。
免疫力が低下している高齢者は疥癬に感染しやすいため注意が必要です。
そのため高齢者施設では、入居前に疥癬に感染していないか検査することが一般的です。

【ヒゼンダニとは】
ヒゼンダニは肉眼で見られないほど小さなダニの一種です。
人の体温が生息に最適の温度で、人から離れると死んでしまいます。
高温や乾燥に弱く、50℃以上の環境では10分以上生存できません。
ヒゼンダニは人の手首や手のひら、指の間や側面、肘、脇、足首や足の裏、外陰部などに、「疥癬トンネル」と呼ばれる穴を掘り、卵を産み付けます。
疥癬トンネルは線状の皮疹として現れます。
感染すると赤いブツブツ(丘疹)が出て、かなり強いかゆみを伴い、夜も寝られないほどです。
赤いブツブツはヒゼンダニの抜け殻や糞に対するアレルギー反応です。
男性は外陰部に結節と呼ばれる数mmのしこりが出ることもあります。

【通常疥癬と角化型疥癬の違い】 
通常疥癬と角化型疥癬はいずれもヒゼンダニが原因ですが、以下の点で異なります。

①ヒゼンダニの数
通常疥癬:数十匹以下のヒゼンダニが寄生しています。
角化型疥癬:100万~200万匹のヒゼンダニが寄生しています。

②人の免疫力
通常疥癬:患者の免疫力は通常です。
角化型疥癬:患者の免疫力が低下しています。

③感染力
通常疥癬:感染力は比較的弱いです。
角化型疥癬:感染力は強いです。

④主な症状
通常疥癬:赤いブツブツ(丘疹)や、疥癬トンネルが見られます。
角化型疥癬:皮膚に垢が牡蠣殻のように付着し、角質増殖が見られます。

⑤かゆみ
通常疥癬:かゆみは非常に強いです。
角化型疥癬:かゆみは不定です。

⑥症状が出る部位
通常疥癬:顔や頭を除く全身に症状が現れます。
角化型疥癬:全身に症状が現れることがあります。

【感染経路】
感染して1~2カ月後に症状が現れてきますが、通常疥癬と角化型疥癬は感染の仕方も異なっています。

[通常疥癬の感染経路]
・直接経路
長時間、直接肌と肌が接触することで感染します。短時間なら感染の心配はありません。

・間接経路
まれに通常疥癬の患者が使用した寝具などを替えずに、すぐに他の人が使用することで感染することがあります。

[角化型疥癬の感染経路]
・直接経路
短時間の接触でも感染します。

・間接経路
衣類や寝具を介して感染します。角化型疥癬は角層内に多数のダニを含んでいて、皮膚から剥がれ落ちた角層に接触するだけでも感染します。

【疥癬の治療や対応について】
ヒゼンダニを駆除するための飲み薬や塗り薬が開発されています。
しっかり治療を行うことで2週間で症状は軽くなり、通常疥癬なら1か月程度、角化型疥癬なら2か月ほどで快方に向かいます。
高齢者施設で感染が見られた際には、下記のような対策をとります。

[通常疥癬]
隔離を行うことがあります。
本人も職員も丁寧な手洗いを通常以上に徹底します。
入浴は最後にして、清潔を保ちます。
こまめな換気や清掃を実施し、直接肌に触れるものは他の入居者に触れないようにします。

[角化型疥癬]
個室管理で完全隔離します。
職員は手袋や防護服を着用して、入室前後の手洗いを徹底します。
居室清掃は粘着シートで落ちた屑を回収して、掃除機をかけます。消毒も必要となります。
寝具や衣類は50℃以上のお湯に10分以上浸して洗濯し、乾燥機を20~30分かけます。
入浴は最後にして、厚くなった角質をふやかしてこすり落とします。


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