長崎県の認知症グループホームで死者七人を出す大惨事となった火災事故が起きたのを受けて、総務省消防庁が全国の認知症グループホームを対象に行っていた防火安全体制に関する調査によると、誘導灯や消火器の設置、消防設備の点検・報告義務など、なんらかの消防法違反があったホームは、全体の四六・八%に達していることがわかりました。
高齢者は身体能力が低下しており、咄嗟の行動が難しいことから、火事になると逃げ遅れることが多いことは、明らかです。高齢者専用の住宅・施設で、このような状態であることは、残念な限りです。
私は、多くの有料老人ホームや特別養護老人ホームに見学に行き、火災訓練の現場に立ち会ったことが何度かあります。実は、避難訓練を見れば、そのホームのレベルがわかると言っても過言ではありません。
老人ホームの中には、事前にシナリオが組まれており、消防訓練・避難訓練を何かイベントのように、ニコニコと行っているところもあります。
しかし、京都のあるホームでは、火災が実際に起こっているかのように行われていました。笑っているスタッフは一人もいません。大声を出して、汗だくになりながら、悲壮感が漂うほどにみんな真剣です。訓練だということは、放送されていましたが、それがなければ『何か事故でも起こったのか?』と心配するほどです。
最近は、失火だけでなく放火も急増しています。消防設備も未整備で、避難訓練も適当にしか行っていないホームは、入居者の生命に対する危機管理が著しく欠けていると言わさせるを得ません。そのようなホームで、良いサービスが行われているとはとても思えません。逆に、このように真剣に訓練が行われているホームは、その他の危機管理やサービス管理・向上も力を入れているはずです。
その有料老人ホームや高齢者施設が信頼できるのか否かは、本当はこんなところに現れているのです。
2006年02月12日 22:20
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