厚生労働省が介護施設を対象に、昨年の2月の実施した調査で、拘束率(一日あたりの被拘束者の全入所者に占める割合)が、5.2%であることがわかりました。つまり、100人の入所者の中で、何かしらの身体的な拘束を受けている入所者は5人以上いることになります。施設別では、介護療養型医療施設が9.9%、特別養護老人ホームが4.5%、老人保健施設が4.3%となっています。例を挙げると以下のようなものが多く見られます。
@Aさんは、杖をついて歩けるが、ふらつきが多くなり、転倒の危険があるので車椅子で生活してもらっている。
ABさんは、無意識に車椅子から立ち上がることが多く、危険なので車椅子に固定ベルトをつけてもらっている。
BCさんは、夜中に無意識にベッドから降りようとするために、ベッド柵を多くし降りられないようにしている。
身体拘束とは、身体抑制とも言い、昔は人員不足という名の下、転倒・転倒などの危険な行為から守るために、安易に行われていました。
しかし、その行動を抑制することは、筋力の低下、食欲低下などの身体的弊害、本人や家族に精神的なダメージを与え、介護・看護スタッフの前向きな気持ちを踏みにじるといった精神的弊害、そして、介護施設に対する社会不信を招くといった社会的弊害があることが知られています。そのため、介護保険法の中で、緊急性が高く身体的に危険のあり、かつ他に方法がない場合を除いて禁止されているのですが、今回の調査では、緊急性のない拘束が、全件数の32.1%に上り、人手不足を理由とした拘束が、続いていることがわかります。
これは、介護施設だけの問題ではありません。これからの有料老人ホームでも必ず直面する問題です。要介護高齢者が増加すると、介護スタッフの業務は忙しくなりますし、転倒・骨折などの事故を防ぐために、一番簡単な方法はこの身体拘束だということになります。
しかし、有料老人ホームに入居しているのは『快適な生活をする』ことが目的であり、危険だからと言って、日常的に身体拘束や行動抑制が許されるものではありません。
介護事故と身体拘束の問題は、全ての老人ホーム、介護施設がしっかり真正面から取り組む問題なのです。
http://www.humind.or.jp/no-yokusei/manual/(身体拘束ゼロへの手引き)
2006年01月06日 11:15
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